2018年画廊企画PART5
広沢 仁 展
- リヴァイアサン -
「放蕩息子」
145.5X112cm シルクスクリーン、蜜蝋、紙 ed.3 2018
2018年7月7日[土] ― 15日[日]
AM10:30-PM7:00(20日火曜休廊・最終日pm5:00)
私は山口県の瀬戸内の町で生まれ、すぐ近くには海がありました。そこには小さな島がたくさんあり、そのいくつかは船で行くことができます。船に乗って離れていく陸地を見ていると、あの世に行くような寂しさと懐かしさ、罪が洗われるような柔らかな気持ちになります。島には結界のようにバリヤーがはられて日常とは別の時間が流れているのでしょう。
ところで最近、その結界は大きくなってきていると感じることが多くなってきました。しかも悪いことに懐かしさや柔らかさは失われ、捩れ歪んだグロテスクなかたちで。われわれが知っている現実とは別の時間・空間で未知の言葉が交わされている。これは宇宙の意思とか幻獣の仕業とか思うほか理由づけが出来ません。
「怪物」の「見えない力」の意味で「リヴァイアサン」という言葉が頭にうかびました。作った作品は「水」に関連したものが多くなりました。私が描くものは小さな島の寂しく懐かしい人や物たちです。
広沢 仁
「水面影」 |
「箔」 |
「クワ」 |
「ばかな風」 |
「祝い人」 |
2018年画廊企画PART5 広沢 仁 展 - リヴァイアサン -