2023年画廊企画PART11
全盲の彫刻家と言われる
三輪途道 展
― かべとじめん+ ―
詩人・谷川俊太郎と彫刻家・三輪途道の詩画集・原画と彫刻
「水色のじめん」合板、石膏、砂利、石膏粘土、クレヨン、パステル 25.5X42.5cm 2023 年
2023年12月8日[土] ― 17日[日]
AM10:30-PM7:00(火曜休廊・最終日pm5:00)
昨年に続き三輪途道の個展を開催致します。今回は、詩人・谷川俊太郎氏と彫刻家・三輪途道の共作である絵本「かべとじめん」に使用した三輪のレリーフ作品と、脱乾漆による新作彫刻による個展です。今回の個展は近年の三輪の活動母体となっている一般社団法人メノキの協力で、絵本の朗読会も別紙DM に表記の通り開催致します。
これまでは、木心乾漆、寄木による木造彫刻と言われる1200 年以上前から日本古来の木造彫刻として伝承され、その多くは仏像彫刻として制作されてきた彫塑技術に、独自の彩色を施し、今日の現代アートな造形美を生み出してきた、日本有数の木造彫刻家として活躍してきましたが、失明により木彫制作が叶わない現在は、脱乾漆 だっかんしつ と呼ばれる麻の一種のからむし 紵 を漆で貼り重ねる技法で、「張子の虎」のように内部が空洞で、1000 年以上前から仏像制作などに用いられてきた伝統技法です。三輪氏の木心乾漆による木造彫刻を観た人は、そのあまりにも克明に刻み彩色され写実力に感嘆しつつも“作家の凄さはこの写実力ではなく、目で見えないところにあるその対象の本質を刻み、写し取るところに凄さがあるのだ“といわれ、多くの人々が共感してきました。
そして彼女がその視覚的写実力を失った今、作家が表現しようとする、見えないものの本質を、果たして私たちは感じ取ることが出来るのか、彼女の作品を通して私たちの本質”見える“が見透かされていくのでしょうか?
画廊主・梅津宏規
「みえない足元」 |
「かべと座布団」 |
「赤のじめん」 |
「けんぞく家族 リュウ吉」 |
「「沈黙の犬」 |
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます
>https://ameblo.jp/suirancom/