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2020年画廊企画PART4

アマダレ2020

 

― 九島優・古田和子・南 靖子 ―

 

 

 

▲「夜の鹿」P8 岩絵具・寒冷紗2017 古田和子作

 

2020年5月16日[土] ― 24日[日]

 

AM10:30-PM7:00(火曜休廊・最終日pm5:00)

 

 

 

 

 

東北芸術工科大学日本画領域の教授であり、本年2月から横須賀美術館でも企画個展が開催された長沢明氏が、この画廊翠巒で個展を開催したご縁から実現した当画廊と長沢明氏による、東北芸術工科大学大学院日本画領域を修了し今後の制作に期待を寄せる若手作家の選抜によるグループ展の第6回展です。

彼女彼らの「溢れんばかりの才能の表現を発表する機会を、企画画廊で提供したい」との思いから実現したグループ展「アマダレ」。多くの美術支援者の厳しくも、暖かいご批評、ご高覧を賜われれば有り難くご案内申し上げます

今回、新型コロナ感染症による緊急事態宣言の延長が発令され事業自粛を推奨される中、このグループ展の開催について、中止も含め検討してまいりましたが、過日日本政府からの一部美術館等の開館自粛緩和及び解除が発表されたのを受けて小規模展示会場である画廊での「アマダレ2020」開催を決定致しました。

このグループ展開催にあたり準備をしてきた若い作家にせめて展示の機会は失わせることなく、静かにささやかに展示させて頂きます。

しかしながら、本展では作家の在廊は自粛し、来廊されるお客様を含む画廊内滞在人数を5人以内と限定し、画廊内の殺菌、マスク着用義務化、出入口に除菌液を設置致し開催致します。

また開催期間中、作品の画廊展時風景をSNSで動画配信し来廊が可能でない方でもネット上で作品鑑賞いただけるように致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

画廊主・梅津宏規

 

 

 

「アマダレ」グループ展主旨

芸術の世界は必ずしも結果を伴うものではないが、たとえ結果がどうであれ、描き続けていくだろう彼等。一つの方向を向き描き続ける作業は、雨だれが石を穿つ様と重な、ときには「描くべき意味」を飛び越えていく。描くことが思考を超えた時にしか、見せることができない世界がある。私は芸術のフィールドに、そんなプレイヤーに立ってもらいたい。

またアマダレは「!」の別名であることから、彼らが自分の世界を求める中で見つけた「!」を、僕らにも見せる機会になってほしい。

長沢明

 

九島優

グラフィックデザインからメッセージ(宣伝機能)を取り払った、純粋な平面構成としての魅力に惹かれ、そこから得たものを自身の絵画作品に昇華しようと日々制作を続けています。

作品は、広告デザインにおける写真やイラストレーション、キャッチコピーや商品名などのタイポグラフィを、それぞれアクリル絵具で作られる要素に置換すること成立します。たとえば、ロゴやテキストが入るであろう箇所は、マスキングで象られた図形や線になり、写真のような情報量の多い要素は画面上でスキージングされた有機的で偶発性のあるメディウムの動きになります。しかし、広告デザインでは意図から構成がなされるのに対し、私の制作においては目標となる意図は存在しません。置換された形が次の形を呼び、予期せぬ着地点を求めることでグラフィックデザインと絵画をグラデーションで繋ぎ、漂流している感覚があるのです。

 

古田和子

私の家は山の麓にあります。そこには人以外の様々な生物が存在し、互いに曖昧な境界線を引くことで、共に暮らすことができます。都市部での生活を考えると当たり前とはいえない環境に、豊かさを感じつつ、人や他の生物への疑問や興味が湧いてきます。そういったことが絵を描くきっかけとなっています。

これまでに、土地に生息する動物や植物の営みをモチーフに絵を描いてきました。牡鹿半島に生息する鹿。益子町の大きなアカメガシワを訪れるキビタキの群れ。そこにある生活やかつての記憶を見聞きすると、大きな世界が根っこの部分で自分自身と繋がっていくように思えるのです。そうして見聞きし知ったことを、不思議だと思うままに表現できることや、白とも黒ともつかないものを受け止めることができることが絵の魅力だと感じています。日々新しく生まれるこの世界と記憶をかたちに残すこと。そうすることで、新しい線や色に出会えることを期待しています。

 

南靖子

「新しい日本画」をテーマに制作しています。日本画の伝統において背景としてもちいられてきた箔を、図の部分として表現することにより、今までにない新しい絵画表現を生み出しています。また、見る角度や光の角度、展示された空間によって作品が表情を変えるので、そういった変化を観賞し、楽しんでいただければ幸いです。

花をモチーフとしているのは、人は嬉しいときも悲しいときも花を必要とし、様々な意味を持たせるというところに惹かれているためです。形が幾何学的であったり、抽象的にも表現できるところも魅力です。

 

 

 

九島優 >pf

 

「Form for Form」

2,184.1,030mm

木パネル、アクリル絵具2020

 

「Composition」

297.210mm

木パネル、アクリル絵具2020

 

 

古田和子>pf

 

「Home sweet home」

1,680.2,130mm

和紙、岩絵具2019

 

 
 

「昼の人」

S4

寒冷紗、岩絵の具2017

 

 

南靖子>pf

 

 

「さくら」

F50

パネル、和紙、アルミ箔、アクリル絵具、2017

 

 
 

「花のかたち」

F8,

パネル、和紙、アルミ箔、アクリル絵具2018

 

 
 

「アマダレ2020 九島 優・古田和子・南 靖子」展の展示動画及び

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