アートスクール2026年9月・10月予定表

2026年画廊企画 PART8
80歳からの挑戦 vol.5
河内 世紀一展
— as a memory —
2026年8月22日[土]~30日[日]
10:30-19:00(火曜休廊・最終日17:00迄)

「月シリーズーJan.25.’26」S20 木製パネル、ワトソン紙、色鉛筆、墨、他 2026
伊勢崎在住の今年 86 歳になる現代美術家、河内世紀⼀⽒の個展を 2 年ぶりに開催します。5 年前より“80 歳からの挑戦” と題し、過去の作品の検証展を開催してきました。今回も、画廊翠巒では「80 歳からの挑戦 Vol.5」として、圧倒的な仕事量とそのクオリティに圧倒される、新作による個展を開催します。
河内世紀⼀の作品は、綿密な構想だけによって⽣み出されるものではありません。制作の最中に⽴ち現れる直感や感覚、内なるリズムに導かれるように、ときに⼤胆に⾊彩や構成を変化させながら画⾯をつくり上げていきます。その⼀⽅で、膨⼤な時間と労⼒を要する⾊鉛筆という技法を選び続け、幾重にも線と⾊彩を重ねます。
これまでの作品には、内側からほとばしる⽣命⼒が太陽のように⼒強く輝いていましたが、今回の《⽉》シリーズには、それとは異なる側⾯も感じられます。幼少期に東京⼤空襲を経験した河内⽒にとって、「⽣きること」や「⽣かされること」は、⻑年にわたり創作の根底に流れ続けてきた問いのように思われます。河内が積み重ねてきた記憶や経験、平和への祈りと共に、河内世紀⼀ならではの深遠な精神世界をご⾼覧ください。
画廊主・梅津綾
タイトル「80歳からの…」は、梅津宏規さんが2021年、画廊・翠巒での初めての個展のためにつけたものです。突然、「河内さん、タイトルは<80歳からの挑戦>に決めました︕」と⾔い放ったので唖然としましたがそのまま受け⼊れました。
歳といえば、ぼくが筑波⼤院⽣の時、外での授業の折り河⼝⿓夫教授に話しかけようとしたら「僕は世代の話はしませんよ︕」というので「ぼくも同感です︕」と⾔いながら、ある質問をしました。⼆⼈とも年齢が同じで⼀⽅は教授、⼀⽅は学⽣という⽴場。ですから、同じ歳だからといって馴れあいの話はするなということでしょう。河⼝教授からは、作家としての厳しさを学びながら⼼地いいひと時を過ごしたことがあります。
宏規さんは、 (株)ヤマトの企画展(7/6〜8/31、現在開催中)を⾒ないまま逝ってしまいました。でも、彼の残したタイトル「80歳からの挑戦…」は、追悼を兼ねて<vol.5>で終わるのがいいと考えました。⼀つの出会いの節⽬にもなります。
画廊主・河内世紀⼀
![]() |
「⽉シリーズーFeb.18.ʼ26」 |
![]() |
「無題―Apr.3.ʼ26」 |
![]() |
「「無題―Mar.18.ʼ26」 |
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>https://ameblo.jp/suirancom/
– フレーバー・テキスト –
2026 年 7 ⽉ 18 ⽇[⼟] ―26 ⽇[⽇]
10:30-19:00(21日火曜休廊・最終日17:00)

「パリ市⽴近代美術館」S100 油彩、キャンバス 2025 年
今最も注⽬を集める若⼿画家の⼀⼈である髙橋侑⼦展を開催します。画廊翠巒では初めて個展となります。髙橋は「Idemitsu Art Award 2023」グランプリ、第 60 回記念昭和会展「昭和会賞」、第 44 回上野の森美術館⼤賞展「優秀賞」など、若⼿作家の登⻯⾨とされる主要な公募展で相次いで受賞を重ねています。
本展は、上野の森美術館⼤賞展受賞後初となる個展です。画廊翠巒では、新作を含めた近年の代表作をご紹介いたします。髙橋侑⼦の絵画は、⾃らの思考や感覚を⼀瞬のうちに捉え、即座に画⾯へと定着させる、卓越した⾝体性に⽀えられています。⽇々さまざまな場所へ⾜を運び、世界に触れ続けることで感覚を研ぎ澄ませ、最初に⼼が動いた瞬間のみずみずしさを失わないまま絵画へと昇華していきます。描かれているのは客観的な現実ではなく、作家⾃⾝が⾒た「リアル」です。旅先の⾵景や友⼈との時間、何気ない⽇常の出来事は、画家の眼を通して線や⾊彩による新たな秩序を獲得し、⽣命⼒に満ちた画⾯として⽴ち現れます。その作品は、私たちが⾒過ごしていた⽇常の輝きや豊かさを改めて気づかせてくれることでしょう。
髙橋侑⼦ならではの瑞々しい感性と躍動感あふれる絵画世界をご⾼覧ください。
画廊主・梅津綾
学普段⽣活していて⽬に留まったもの、印象に残ったもの、⾝近な⾵景や友⼈をモチーフに油彩を制作しています。⼤作 2 点はパリの美術館をモチーフにしています。油絵が好きです。発⾊が良く、なによりも物質的に強いからです。キャンバスにナイフでスカーレットレーキを厚く伸ばすと、その⾊の強さにはっとします。画づくりではその時の鮮明な驚きを殺さないことを⼤切にしています。今回の個展のタイトルを「フレーバー・テキスト」としています。フレーバー・テキストとはゲームの進⾏やルールに直接関係しない、世界観や雰囲気を伝えるための⽂章を指します。私の絵は現実にある場所を描いていますが、そこにいるはずのない動物たち、線、かたちが存在しています。それらについてよく「これは何ですか︖」と聞かれることがあります。すべて意味はありません。強いて⾔うならば、絵をみてくださる皆さまに向けての「サービス」です。物語の本筋に直接関与しないフレーバー・テキストです。鑑賞者の皆さまにはどうか楽しんで、みる喜びを感じていただけたら幸いです。
髙橋 侑⼦
![]() |
ルーブル美術館」 |
![]() |
「コミュニケーション」 |
![]() |
「遊び場」 |
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます

画廊翠巒では、2年ぶり9回目となる広沢 仁氏の個展を開催します。
本展では、近年精力的に制作を続けている彩色木彫作品を中心に、定評のある版画作品、木彫の新作を含めた約30点をご紹介します。
海外でも活躍する作家・広沢仁氏は、長年にわたり美術大学で後進の指導にもあたり、多くの人材を育成してきた実力派作家です。昨年より前橋市に居を構え、新たな制作活動に取り組んでいます。
広沢仁の版画や彩色木彫作品は、写実的・写真的なリアリティを追求するのではなく、あえて原始的でプリミティブな表現を用いることで、物事の本質や価値のあり方を問いかけます。日々の暮らしの中で見出される何気ない情景、そして現代社会の空気感を作家独自の切り口で切り取り、卓越したセンスによって造形化・象徴化された作品群は、力強く人間味あふれる表現として、多くの人にとっての原点を思い起こさせるような、観る者の心に触れ、優しくけれども強く印象を残す、そうしたものです。
広沢仁の豊かな世界をご高覧ください。
画廊主 梅津綾
学⽣の頃、90 年代後半、「ポストモダン」という⾔葉が流⾏っていた。
当時は難しくてよく分からなかったけど、なんか今は分かる。
永い時間をかけて構築されてきた規範や秩序が壊れていく今⽇の状況こそ徹底したポストモダンだ。
その頃受けた授業で何故か忘れられない⾔葉がある。
「⽇本は本来的な意味で近代化を通過していないプレ・モダンの状態なのだから
⽇本のポストモダンを論じることはナンセンスである」なんかすごく分かる。
空を仰げども指標となる星は⾒えない。真っ暗で何もない。
「スターレス」はキング・クリムゾンの曲名から、
何点かのイメージはフランシスコ・ゴヤの版画から引⽤した。
レジンで閉じ込めた作品は、遠距離電話の孤独を、琥珀に閉じ込められたような、
氷河で時間が⽌まったような 永遠とも思える遠さを重ねてみたいとロマンチックに思った。
タイトルは最初、⾕川俊太郎の「20 億光年の孤独」から 20 億光年にしようと思ったが、
地球が⽣まれる時間は少し遠すぎると思い、
次にローリング・ストーンズの「2000 光年の彼⽅へ」から 2000 光年にしようと思ったが、
いやまだ遠いと思い、200 光年に落ち着いた。
レジンは気泡が⼊ったり、濁ったりと 3 回作り直し、完成までに1年かかった。
広沢 仁
>広沢 仁 PF

尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>
https://ameblo.jp/suirancom/