2021年6月12日 0:35 - CATEGORY:
画廊翠巒
2021 年画廊企画PART5
木村真由美 展
― 記録の視差 ―

「カラ20170919」 シルクスクリーン・和紙・鉄粉 91X91cm 2020
2021年6月12日[土] ― 20日[日]
AM10:30 ―PM7:00 (火曜休廊・最終日pm5:00迄)
地元・前橋市出身で現在東京小平にアトリエを構え制作する版画家、木村真由美の4年振り7回目の個展となります。
今回の展覧会テーマは「記録の視差」。ここ数年木村は、近年インターネット上で見つけた写真を元に、ある場所の空を描いたり、記録としてその媒体である写真というフィルターと個人の身体の記憶というフィルターを通して漉されることで作品を制作していたりしてきましたが、今回もまたその延長線上で制作されています。
シルクスクリーンと言われる孔版画の技法を用いながら、異なるイメージを多色で摺り重ねることで現れる新たな表層が、深層的造形表現を生み出していきます。また木村の作品の特徴であった、部分的に鉱砂をちりばめたことによって出来る盛り上がった画面復活し、およそシルクスクリーンとは思えない、とても微妙なニュアンスとマチエールが、奥行きと透明感のある色彩を放っています。
本展では新作、近作大小合わせて20点を展示、ご高覧頂きます。
PF>木村真由美
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「カラ20170919 moss」
シルクスクリーン・和紙・鉄粉・パネル 91×91cm
2020
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「カラ20160925」
シルクスクリーン・和紙・鉄粉・パネル 91×91cm
2020
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「カラ20160826(R)(L)」
シルクスクリーン・和紙・鉄粉・パネル 45.5×38cm2枚組
2020
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「カラ20170307R&M」
シルクスクリーン・和紙 38.5×47.8cm
2021
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「カラ20160203#3」
シルクスクリーン・和紙 18×18cm
2021
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PDF>木村真由美展DM
>PF
2021年6月5日 16:42 - CATEGORY:
アートスクールよりお知らせ
2021年6月1日 17:43 - CATEGORY:
アートスクールよりお知らせ, 予定表
※一部修正がありました。2021年6月15日
2021年5月15日 0:36 - CATEGORY:
画廊翠巒
2021 年画廊企画PART 5
アマダレ2021
北澤知佳・佐々木菜摘・琢磨香織
▲「夕暮れクリームソーダ」364×515mm アートクロス、水干絵具、胡粉、ピグメント 北澤知佳作
2021年5月15日[日] ― 23日[日]
Am10:30 ―PM7:00 (火曜休廊)
東北芸術工科大学日本画領域の教授であり、昨年横須賀美術館や新潟市立美術館でも企画個展が開催された長沢明氏が、この画廊翠巒で個展を開催したご縁から実現した当画廊と長沢明氏による東北芸術工科大学大学院日本画領域を修了、または在籍中の 今後の制作に期待を寄せる若手作家の選抜によるグループ展の第7回展です。
彼女彼らの「溢れんばかりの才能の表現を発表する機会を、企画画廊で提供したい」との思いから実現したグループ展「アマダレ」です。 多くの美術支援者の厳しくも、暖かいご批評、ご高覧を賜われれば有り難くご案内申し上げます。
本展も昨年に続き、新型コロナ禍の中、様々な自粛要請が政府から発令され、このグループ展の開催についても検討してまいりましたが、今回も画廊での「アマダレ2021」開催を決定致しました。昨年は作家の来県の自粛、ともない作家の在廊は自粛となりましたが、展覧会開催に伴い来廊されるお客様を含む画廊内滞在人数は限定し、画廊内の殺菌、マスク着用義務化、出入口に除菌液を設置致し開催致します。
また開催期間中、作品の画廊展示風景をSNSで動画配信し来廊が可能でない方でもネット上でも作品鑑賞いただけますのでご利用下さい。
画廊主 梅津宏規
「アマダレ」 グループ展主旨
芸術の世界は必ずしも結果を伴うものではないが、たとえ結果がどうであれ、描き続けていくだろう彼等。一つの方向を向き描き続ける作業は、雨だれが石を穿つ様と重な、ときには「描くべき意味」を飛び越えていく。描くことが思考を超えた時にしか、見せることができない世界がある。私は芸術のフィールドに、そんなプレイヤーに立ってもらいたい。
またアマダレは「!」の別名であることから、彼らが自分の世界を求める中で見つけた「!」を、僕らにも見せる機会になってほしい。
長沢明
北澤知佳
ある風景と食べモノが溶け合い滲みとなって、こちらに語りかけてくる。そんな、モノが語る風景を描いています。
私達の身の周りに溢れているモノ達を眺めていると、時々何か生きモノのように見えてくることがあります。このような瞬間と出会う度に、実は彼らも意思を持っているのではないかと私は思う。
これは自身の心情に他ならないのですが、滲みを通して眺めたときに新たな趣が生まれ、そこにモノが語る風景が朧げに浮かんでくるのです。表現としてこの出来事を、自分の力ではどうにもならない偶然を引き出すために、滲みという自然現象を脱力しながら描いています。
古来から水墨画に見られる滲みの技法を表現の核とし、飴玉のような透明感のある色彩を輝かせることで、現代の表現の中に取り入れています。このように、画面に自然の流れの滲みの動きや物語の広がりを出すことで、人間とモノの境界を見つめていきます。
佐々木菜摘
人間社会に疲弊して、人間として生きていることに違和感を覚えるようになってから、何か別の生き物になってしまいたいという思いが私には強くありました。そこから人間の体で生きていながら、自分以外の他の生き物になりたいという感情はどこから来ているのかという疑問を元に、自分が在りたい生き物の姿を描いています。
こんな生き物がどこか見知らぬ世界で存在しているかもしれないと感じられるような肌の質感や耳の生え方などの描写、また空間になじむ柔らかい色彩と日常的なモチーフを取り入れることで、生き物の違和感ある形を引き立たせることを意識しています。そして、異星人と遭遇したような不思議な存在感ある作品を目指しています。
琢磨香織
「吸い込まれるような、奥行きのある青」という漠然としたイメージを頼りに、青を溶いてきました。夜空の青さや仄暗さに惹かれ、その中で見え隠れする影を筆跡で確かめながらの制作です。青を眺めていると ぼーっとできたり、または思考が滑らかになって、自分自身に向き合えたりする感じがします。描くときは、僅かに色づく程度に薄めた絵具を何層も重ね、少しずつ進めていきます。そうすることでじっくり向き合わないと気づかない、微かな表情を表現します。
微かな存在にたとえ気づけなくとも、あるかもしれないということを分かっていたいのです。そして、そこに人の気配を持たせようとしています。青を眺める時、まっすぐ立っている自分の感覚を研ぎ澄ませられるよう、向き合っているものと対話する意識を持てるように。
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「雨アメ」
200×200mm
綿布、水干絵具、ピグメント、水彩色鉛筆
2021
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「月光パン」
160×160mm
和紙、水干絵具、胡粉、墨、水彩色鉛筆
2021
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「リンジンの地へ 」
1680× 970 mm
パネル、胡粉ジェッソ、岩絵具、水干絵具、パステル
2021
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「!」
270×220mm
パネル、胡粉ジェッソ、岩絵具、水干絵具、パステル
2021
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「青い幕」
1000×2440mm
綿布、水干、アクリル、顔料
2021
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「いらない言葉」
530X652mm
綿布、水干、アクリル、顔料
2019
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アマダレ2021 DM