2026年4月17日 20:30 - CATEGORY:
画廊翠巒
2026年画廊企画PART4
堀越吉行 展
- 自己指示的虚偽とポリフォニック -

「Acrylic 18」 F40 キャンバスに油彩 2026
2026年4月18日[土]-26日[日]
Am10:30 ―PM7:00 (21日火曜休廊,最終日17:00)
アクリル絵具を油絵具で描くことでアクリル絵具についての言及がされなくなる。アクリル絵具について思考しようとすると油絵具が現れてしまいます。それは表象を持たないモチーフ。表象を持たない絵画を描いたという点で、それは絵具のみを見せ、そこに表象を生じさせないことを表そうとし
た抽象表現主義の別ヴァージョンと捉えることもできる。それは以前ジャスパー•ジョーンズが行ったジョークとも似ている。創造すること、そこに私の制作はあります。
それは抽象表現主義の画家が絵から取り除こうとした何かと同じなのかもしれない。
直線とモチーフと媒体のポリフォニックを行なっているのかもしれない。絵画的ポリフォニックが今までとは別の絵画を見せられるのではと思い制作している。直線はそれ自体では基本的なものであるが、複数が交わると像をなすと見ようとする。ここであえて何でもないものともし見ることが可能であるならばこの直線たちは抽象であろう。この三重の旋律を交わらせたく描いている。
抽象画の現前への課題。物質を見せるということは不在でしかないのでその部分で表象作品と同列の存在。だが、その物質が精神に変貌するという理想的差延が起こるならば、パロールになれるだろう。抽象表現主義者の用いた絵具の物質感は物質性-廃棄物-には当たらないであろう。不在の作品が光の暴力に対する光の暴力となっているのだろう。
■絵具に解釈について
絵具の媒体として、そのものでありかつ表象であるという立場を私はとっています。絵具が表象を持つことは表現を持つことと言え、表現はモチーフが持っていない内容を表すことができる。表象が表現を持つと言えるのは因果的起源を持つ表現ではなく、メタファーとしての表現であり、そのようなものであれば表象として感情を表現することもできる。
媒体として、意味、感情、それとは別に道具として、新しく作られた道具はそれに伴ってそれを活用するためのシステムが構築される。道具の発明としての絵具。それを新たな意味での道具として発明することで、その道具を活用するための関連した道具が次々と発明され、新たなシステムができるのではないかという絵具の新たな解釈を創りたいという希望から絵具を物質でも媒体でもない何か新たな解釈をしてみたいです。
作品の主題が変わると作品の構造も変貌するのかもしれない。それは主題と残りのものは背景という意味ではなく、作品の構造自体が主題の関数であるという意味においてである。残りのものは背景に属するものと構造に属するものに分けられるのかもしれない。そのような点を考慮すると、複数の構造を持つ作品とも受け取れるかもしれない。
芸術作品の観念論を語ろうとしているのだろう。もちろん対象としての実在論の部分もあります。これらが今回の作品たちのあり方になります。これらのものがどのように鑑賞していただけるのかは私にはわかりません。それは私が現時点の私をどのような色を持っているのかを知らないのと同じように。私にとっては透明なのです。私の様式を私が知ることは現時点ではできないでしょう。
堀越吉行
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本展では、「自己指示的虚偽とポリフォニック」をテーマに、「絵画とは一体、何でできている
のか」——堀越吉行氏の作品は、そんな根源的な問いを私たちに投げかけます。
ジャスパー・ジョーンズのジョークと作家自身が表現するいわゆる“表象と実体のズレを利用した知的ないたずら”を例に挙げながら、今回の作品へのプロセスを表現しています。
本来、形を作るための「線」や、色を塗るための「絵の具」。堀越氏はそれらを単なる道具としてではなく、互いに響き合う独立した旋律(ポリフォニー)として描き出します。アクリルと油彩を複雑に交錯させ、意味や感情を超えた「絵画そのものの実在」を追求するその試みは、私たちが知る絵画の枠組みを鮮やかに飛び越えてゆきます。
作家自身が「透明」と語る、作為のない純粋な表現の地平。そこに何が現れるのか。新しく発明された装置のような、未知の視覚体験となるのか?ぜひ会場でご高覧ください。
画廊主 梅津宏規
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「Acrylic 17」
F30 キャンバスに油彩
2026
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「「Acrylic 20」
F10 キャンバスに油彩
2026
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「Acrylic 06」
SM キャンバスに油彩
2026
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「Acrylic 06」
SM キャンバスに油彩
2026
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「Acrylic 09」
F0 キャンバスに油彩
2026
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堀越吉行展2026DM-PDF
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます
>https://ameblo.jp/suirancom/
2026年3月6日 19:58 - CATEGORY:
画廊翠巒
2026年画廊企画PART3
正村公宏 展
― RAW X RAW ―

「RAW」 430X310mm cyanottype 八女紙、ジェルメディウム他 2026
2026年3月7日[土] ― 15日[日]
AM10:30-PM7:00(10日火曜休廊・最終日pm5:00)
千葉県出身で、現在はアトリエと住居を川崎市に構える美術家・正村公宏の個展を一昨年に続き開催します。
正村公宏のこれらの作品は、人物や花、風景といった対象を再現することよりも、「像が生まれ、やがて崩れていく過程」そのものを示しているようです。画面は写真のような具体性を帯びながらも輪郭は曖昧で、粒子状に分解され、部分的に消失しています。そこに現れているのは現在の現実というより、思い出そうとしたときに浮かび上がる不確かな記憶の像で、人物は個人としての固有性を失い、顔は崩れ、背景に溶け込み、「誰か」ではなく人という存在の気配へと変わります。花もまた単なる生命の象徴ではなく、衰退へと向かう時間の只中にある姿としてあり、さらに紙のしわやムラ、分割の痕跡が残されることで、像は世界を透かして見る窓ではなく、物質としてそこにある表面として提示されています。
私たちは対象を見るのではなく、残された像そのものを見、全体を覆う青は夜や深層、過去といった時間の感覚を呼び起こし、現前する世界ではなく遠ざかった世界の気配を漂わせます。これらは、存在が確かな形を保つ瞬間ではなく、時間の中で徐々に痕跡へと変わっていく過程、すなわち「見たもの」ではなく「見終わったあとに残るもの」を静かに可視化していると言えるのかもしれません。
そんな大小の新作約 20 点を展示ご高覧頂きます。
画廊主・梅津宏規
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「熱」
P100 Cyanotype、和紙、アクリル
2025
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「After image/道」
P25 Cyanotype、和紙、アクリル
2025
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「群青日和/RAW2」
F20 Cyanotype、metal、和紙、岩絵具、アクリル、箔
2025
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「「Room/像」
P6 Cyanotype、metal、和紙、岩絵具、アクリル、箔
2025
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「Red Spider Lily」
Cyanotype、和紙、アクリル、岩絵具、箔
S3
2023
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尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>https://ameblo.jp/suirancom/
正村公宏 展―PDF
正村公宏 CV
2026年2月13日 23:03 - CATEGORY:
画廊翠巒
2026年画廊企画PART2
須藤和之 展
- 望 郷 -

「明けゆく赤城山」 」1302×810 ㎜ 和紙に岩彩 2026
2026年2月14 日[土]-22 日[日]
Am10:30 ―PM7:00 (17日火曜休廊,最終日17:00)
今回の個展は、「望郷」をテーマに作品が描かれました。
須藤氏が生まれ育った赤城山の麓にある実家は、多少の開発はあるものの、現在も豊かな自然が存在し、それらを通して様々な気づき、様々な思い出を振り返えさせてくれる風景が広がっています。
須藤和之の日本画は、日本の自然(風・光・季節)の微細な動きや空気感を丁寧に描写し、観る者の心に静かな余韻と安らぎをもたらす作品世界です。岩絵具や水干絵具を用いた繊細な色彩表現により、風景の一瞬の光と影、風の流れを捉え、日本の四季や自然の奥行きを感じさせます。その作品は単なる風景描写にとどまらず、絵を描く行為自体が祈りに近い精神性を帯び、見る人に癒しと心の平穏を提供したいという思いが根底にあります。須藤自身も「絵が見る人に落ち着きをもたらし、人生の困難な瞬間に寄り添うものになれば」という願いを語っています。
本展では初めて、赤城山そのものをメインにした 60 号の大作他、故郷をテーマに描かれる作品 18 点を展示、ご高覧頂きます。
画廊主 梅津宏規
須藤和之展2026DM-PDF
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2026年1月16日 22:57 - CATEGORY:
画廊翠巒
2026年画廊企画PART1
Re :もう一つの前橋の美術 2026

阿部大介・井田昌明・河内世紀一・木村真由美・木村友香・小林 由・澤田志功・須藤和之
永井里枝・長沢 明・林 耕史・春名真歩・広沢 仁・藤原泰佑・堀越吉行・正村公宏
2026年1月17日[土] ― 25日[日]
AM10:30-PM7:00(21日水曜休廊・最終日pm5:00)
2026年年9月で画廊翠巒(株式会社すいらん)はお陰様で、創業48年目に入りました。
そして5年前にアーツ前橋の企画展:[前橋の美術]と連動して開催した画廊企画展「もう一つの前橋の美術」の継続展として3年前には「Re:もう一つの前橋の美術 2023」として開催し、 2024年3月に4年ぶりにアーツ前橋で再び[前橋の美術 2024]が開催されることになり、これまで同様、1月の新年第1回展として恒例となりました「Re:もう一つの前橋の美術 2026」を開催いたします。
兼ねてより「前橋の美術とは」という問題定義に対する答えとなるべくこのグループ展を開催したいと思います。このグループ展に参加する作家たちは、日常的に画廊翠巒で個展や G展を通して発表を続ける前橋市内外の作家のみです。
どうぞごゆっくりご高覧ください。
画廊主・梅津宏規
阿部大介CV
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「Sneaker 25 – 01」
20×28 x15cm
油性インク、アクリル絵具、楮、コットン
2025
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井田昌昭 CV
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「愛を運ぶ魚」
26.5X53cm 和紙、顔料、金箔
2025
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河内世紀一 CV
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「Sep.20.2008-Mar.10.2009」
29.5X38cm 紙、墨、金泥、他
2009
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木村真由美 CV
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「カラ20180825 upper side P」
F12 パネル・シルクスクリーン・和紙・鉄粉
2025
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木村友香CV
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「スターゲイザー」
S10 キャンバス、アクリル絵具
2025
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小林 由 CV
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「cipher – from Saturday Night Fever」
52×63×1.5cm キャンバス。油絵具、ミシン糸
2025
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澤田志功 CV
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「Super Sonic Moon」
28×29×21cm 楠、真鍮
2025
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須藤和之 CV
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「森のいのり」
SM 和紙、水干絵具、岩絵具
2025
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永井里枝 CV
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「City Mirage/Carousel 2CV」
M8 パネル、綿布、顔料、グリッター
2025
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林耕史 CV
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「月が眠る山2026-Ⅰ街の灯」
43×16×12cm 樟、金箔、銀箔、顔料
2026
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春名真歩CV
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「hole」
F10 キャンバスに油絵具、アクリル
2024
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広沢仁 CV
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「ピラミッド」
19.5×14×27cm 楠、アルキド樹脂絵具
2024
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藤原泰佑 CV
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「Between2 the Simulations」
34X26X15cm フォトポリマー、アクリル、ステンレス
2025
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堀越吉行CV
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「+(-1)Privation」
F0 キャンバス、油絵具
2025
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正村公宏CV
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「水のなか」
194X112cm Cyanotype、和紙、アクリル絵具
2025
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Re:もう一つの 前橋の 美術 2026DM
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2025年12月5日 23:39 - CATEGORY:
画廊翠巒
2025年画廊企画PART12
竹下修司 展
― 花に抱かれる ―

「花に抱かれる」F100 パネル、岩絵具、水干、弁柄、箔 2025
2025年12月6日[土] ― 14日[日]
AM10:30-PM7:00(9日火曜休廊・最終日pm5:00)
美大では日本画科出身ながら、これまでの技法に縛られた日本画の世界から、技術的な開放と自由を作風に求め、形式的なジャンルに捕らわれない、もっと本質的な絵画の在り方を探し、和紙を貼ったパネルに向きあい、絵の具を身体で感じながら一心不乱に描く、人の感性の極限を追い求めつつ描く彼の作品は、表層的な美しさに留まらない、描く者と描かれた絵がまるで一体化したかのような、画家の本能が導き出す、本質的な美しさがそこにはあるような気がします。
今回の個展では、作家・竹下修司の文学的死生観が押し出され進化した、新しいテーマ「花に抱かれる」や「舟」シリーズなど、小品から 100 号の大作まで約 30 点を展示ご高覧頂きます。
画廊主・梅津宏規
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「五月」
F8 パネル、和紙、岩絵具、箔
2025
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「汽水域」
F8 パネル 寒冷紗 岩絵具 箔
2025
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「「晩夏」
425X307mm パネル 寒冷紗 岩絵具 箔
2025
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「星の話」
F6 パネル 寒冷紗 岩絵具 箔
2025
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竹下修司展2025DM―PDF
竹下修司CV