2023年10月13日 23:10 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023年画廊企画PART9
藤原泰佑 展
― 因縁生起 ―
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「高崎達磨」パネル、和紙、アクリル、顔料、箔 S 6 2023
2023 年 10月14日[土]―22日[日]
10:30 ―19 :00 (17日火曜休廊:最終日17:00 迄)
地図でしか見たことのない初めての土地へ向かうと、頭の中で想像していた風景と随分違うことが多い。その違和感は目覚めて直ぐの夢の様に消えてしまい、後には現実の風景だけが取り残される。実在の建物や看板、土地固有のモチーフを元に街を描くことは、地図上で思い描いた街の姿を現実へと手繰り寄せる行為に近いのかもしれない。そして現実の景色を歪ませながら形作られた諸要素の重なりが、また他の誰かの過去に埋もれた記憶の風景を刺激するものであってほしいと思う。
本展のテーマは、因縁生起。身近にある工芸品や民芸品、郷土玩具は土地の風土や文化から生まれ、その伝統は人々の記憶や技術によって現代まで受け継がれています。
外に出ると目に付く道沿いの石碑や道祖神。それらは宅地化や区画整理などによって移動され、紛失の危機にさらされながらも、その多くは今でも地元の方によって大切に守られています。遠くを見渡すとより高く、より目立つようにそびえ立つ看板や広告が列を並べ、新しくできた飲食店は気づかぬうちにドラッグストアに、そしてガソリンスタンドへ取って代わられます。同時に、何十年経っても変わらず「塩」のホーロー看板を掲げたタバコ屋は街の象徴的な風景の一部となります。「街は生きている」とは良く言われる比喩ですが、土地、文化、人、経済、あらゆる力学によって織り交ぜながら形作られる街の姿は因縁によって結ばれ、解け、生滅を繰り返す大きな生物のようです。
常に移り変わるこの生物の全体像を捉える難解さを実感しながら、時には内に入り、また時には外から俯瞰しつつ、その生物の一瞬を捉えることを考え、日々制作をしています。
藤原泰佑
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「豪徳寺招猫図」
パネル、和紙、アクリル、顔料、箔
S3
2023
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「因縁生起絵」
パネル、和紙、アクリル、顔料、箔
F120
2023
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「分福茶釜図」
パネル、和紙、アクリル、顔料、箔
円形4 号 2 023
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「貫前神社」
陶器、和紙、アクリル、顔料、箔
M12 2023
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藤原泰佑PF
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます
>https://ameblo.jp/suirancom/
PDF>DM
2023年9月8日 21:56 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023年画廊企画PART8
井田昌明 展
-旅する魚-
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「新しい時間」 P20 和紙、顔料、金箔、銀箔 2023
2023年9月9日[土]-9月17日[日]
Am10:30 ―PM7 :00 (12日火曜休廊:最終日pm5:00 迄)
当画廊で隔年開催する、前橋市出身で現在同市にアトリエを構える日本美術院・院友の日本画家、井田昌明氏の2年ぶりの個展をご案内します。
日本古来の伝統色を使い、更に日本の伝承される伝統的な技法と古来より絵画も世界に度々
登場する日本的な龍と魚をモチーフとして、今日的な表現の中に夢や希望、人間愛にユーモアを交えて、井田昌明のあらたな世界を創出しています。
今回は「旅する魚」をテーマに、井田昌明世界に以前から登場する飛行船などのメカニックでファンタジーな創造の世界を描いています。
全て新作による作品約20点を展示ご高覧頂く予定です。
画廊主 梅津宏規
<旅する魚>
龍になれなかった魚たちは旅に出た 龍になった魚の住む世界はどんなところか見たかったから
でも簡単にはたどり着けなかった
疲れ果て諦めかけた頃、彩雲とともに龍が現れた 懐かしい香りがする
その龍は、あの川で一緒に暮らしていた仲間の魚だった やっと同じ世界に着いたのだ
気付くと自分たちの姿もすっかり変わっていた
そして前よりもずっと居心地が良さそうなこの場所は 過去と未来の間にあるもう一つの世界にあった
井田昌明
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「オーパーツを探しに行く」
26.5X53cm 和紙、顔料 2023
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尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>
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DM.pdf
井田昌明 IDA Masaaki
2023年8月18日 20:13 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023年画廊企画PART7
河内 世紀一 展
— to the harmony —
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「交感―t o the harmony 」1, 810 X6,552 mm 紙、色鉛筆、墨、その他 2023 年作
80歳からの挑戦Vol. 3
2023年8月19日[土] ― 27日[日]
AM10:30-PM7:00(22日火曜休廊・最終日pm5:00)
伊勢崎市在住の現代美術家、河内世紀一氏の個展を昨年に引き続き開催します。
1940年生まれで、3年前80歳となり一昨年より“80歳からの挑戦”と題し、過去の作品の検証展を2回に渡り開催してきました。
そして今も尚、年齢には見合わない、圧倒的なエネルギーと、センスで進化し続ける河内氏は、精力的な制作活動をし、グループ展をはじめその作品発表を続けています。
本年初頭には、群馬県立近代美術館で開催された企画展「アートのための場所づくり1970年代から90年代の群馬におけるアートスペース」で展示紹介され、その時代を代表する作家として認識されました。
本展では、2年前の個展で発表した基本形態の調和と空間、色相と運動という約1世紀以上前から幾多の作家たちによって取り組まれてきた「アートの根源的本質・調和の検証」として多色鉛筆で描き上げた新作を「80歳からの挑戦Vol.3 」と題してご高覧頂きます。
画廊主・梅津宏規
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「Air Jul.15 ’23 」
S40 紙、色鉛筆、墨、その他
2023
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「Air Jun.18 ‘23 」
S4 紙、色鉛筆、墨、その他
2023
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「Air Jun.23 ‘23 」
S4 紙、色鉛筆、墨
2023
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「Air Jun.7 ‘23 」
S6 紙、色鉛筆、墨、その他
2023
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「Air May.31 ‘23 」
S6 紙、色鉛筆、墨、その他
2023
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尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>https://ameblo.jp/suirancom/
DM.PDF
河内世紀一 CV
2023年7月14日 20:01 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023年画廊企画PART6
竹下修司 展
― fleurs ―
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「叢」1,167×3,640mm パネル,岩絵具,箔 2023
2023年7月15日[土] ― 23日[日]
AM10:30-PM7:00(18日火曜休廊・最終日pm5:00)
この度、広島県在住で1984 年生まれの現代絵画家・竹下修司の個展を1 年半ぶりに開催します。
竹下修司は、画廊翠巒で毎年5 月に東北芸術工科大学との共同企画展として開催している「アマダレ」展の第1 回展に恩師、長沢明氏に推薦され出展。展示された作品から放つ、その不完全燃焼ながらほとばしる才能の片鱗に心揺さぶられ、2021 年に画廊翠巒での初個展を開催しました。そして既に多くの方々がSNS 上でもその作品に魅了され、全国から画廊に足を運んで頂いたり、画廊サイトを訪ねて頂き、コレクションとして頂きました。
感性の極限を追い求めつつ一心不乱に描く彼の作品は、今日では珍しい本能的な「描く」という衝動のままに描き続け、表層的な美しさに留まらない、描く彼自身と描かれた絵がまるで一体化したかのような、画家の本能が導き出す、根源的な美しさの原石がそこにはあります。
描くという反復の行為を、極限までつきつめて描き続けた者だけがたどり着く小手先や、単なる知恵や知識だけではたどり着けない世界がそこにはあるのだと思います。
本展では2021 年の個展後に日記のように毎日描いたデイトペインティングとしての花の絵を743 点、幅3m64 の大作、そして小品10 数点の作品展示とともに、竹下修司の圧巻の世界をご高覧下さい。
画廊主・梅津宏規
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「花言葉22-23#1~#743」
木片、岩絵具、箔
2022~23
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「summer」
448×384mm 木板 岩絵具 箔
2023
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「寒の日」
F4 寒冷紗、岩絵具、水干
2023
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「Flower book」
250×170mm(変2) 木材 岩絵具 箔
2022
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尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>https://ameblo.jp/suirancom/
竹下修司展2023DM―PDF
竹下修司CV
2023年6月9日 22:11 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023 年画廊企画PART5
木村真由美 展
― ケモノミチ 旧作+未発表 ―
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「北斎ノート新板浮世絵忠臣蔵第八段目 sentimental journey」 アクリル絵具・紙 56×75.5cm 2019
2023年6月10日[土] ― 18日[日]
AM10:30 ―PM7:00 (火曜休廊・最終日pm5:00迄)
地元・前橋市出身で、現在も通信教育担当で指導を務める、東京小平にある武蔵野美術大学近くのアトリエで制作活動をする版画家・木村真由美の 2年ぶり 8回目の 個展を開催します。
Tシャツや複数の看板制作などにも使用される技法、シルクスクリーンと言われる孔版画の技術を使用しながら、根気よく幾度となく沢山の色で摺りねられ、部分的に鉱砂をちりばめたことによって出来る盛り上がった画面は、およそシルクスクリーンとは思えない、とても微妙なニュアンスとマチエールを生み出す独自の技法を編み出し、奥行きと透明感のある独特の色彩を放つ独自の作風を創り上げました。
今回は、これまでの木村真由美自身の作品の変遷を自身による検証も兼ね、2001年から近作までの旧作と未発表作品で個展を開催致します。
タイトルの「ケモノミチ」は、改めて過去作品を見ると、表面的には変化していますが、やっていることは変わらず、正道ではなく相変わらず「 けもの道 」 だなと 作家自身が 実感したことから、本展のタイトルとなりました。
本展では旧作及び未発表を中心に約 25点ご高覧頂きます。
画廊翠巒主 梅津宏規
PF>木村真由美
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「カラ I.P.09s アカネサス 」
シルクスクリーン・和紙・鉄粉
93×93cm 2004
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「カラ20160925」
シルクスクリーン・和紙・鉄粉・パネル
91×91cm 2020
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「カラI.P.05 ブラックテレビfp」
シルクスクリーン・和紙・鉄粉
38×53cm 2010
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「カラ システマチックスリー(一部)」
シルクスクリーン・和紙
31×31cm 2001
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「カラ システマチックスリー(一部)」
シルクスクリーン・和紙
31×31cm 2001
|
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>
https://ameblo.jp/suirancom/
PDF>木村真由美展DM
>PF