2023年3月10日 0:15 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023 年画廊企画PART 3
木村友香 展
-バウンダリー
「いつかの夕暮れ」 F80 綿布キャンバスにアクリル絵具 2022
2023年3月11日[土] ― 10日[日]
AM10:30 ―PM7:00 (火曜休廊・最終日pm5:00迄)
木村友香の作品は自作の特性キャンバスを綿布で制作するところから始まり、程よく吸水する下処理された布に程よく染みこみ滲んでいく、いわゆる絵具のシミと、表面に定着する物質的な絵具の顔料が淡く美しく、その色相がとても印象深い作品です。それは水墨画のような、あるいはイギリスの水彩画の巨匠、ターナーのように幻想的な風景に似た形象を生み出しています。
本展のテーマは「バウンダリー」。境界とか限界を意味する言葉ですが、ウクライナの戦争のように、個人の意思や状況とは関係なく突然侵略戦争が始まったり、私たちの日常にある、多くの制御不能な真実の有無も無秩序化しつつ情報がネットから溢れ、おぼれそうになりながらも、どう自分という存在を保ちつつ、日常を維持していくか?絵を描く日常という非日常は、まるで絵具が染みるところと染みないところの境界を見極めつつ、描き続ける作家自身の行為とを重ね合わせているかのようです。
画廊翠巒主 梅津宏規
世界が崩れていっている様に感じるのは
私だけだろうか・・・
飲み込まれないように
私を保つためのバウンダリー
日常の何気ない風景を描き留めることで
私を守りたい
木村友香
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「雨の日 」
F8 綿布キャンバスにアクリル絵具
2022
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「白昼夢 」
P25 綿布キャンバスにアクリル絵具
2022
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「静かな日 」
F6 綿布キャンバスにアクリル絵具
2022
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尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>
https://ameblo.jp/suirancom/
木村友香展 2023DM
木村友香 CV
2023年2月17日 20:38 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023年画廊企画PART3
須藤和之 展
- 予 感 -
「よかん」 810X1303mm 和紙に岩彩 2023
2023年2月18日[土] ― 26日[日]
AM10:30-PM7:00(21日火曜休廊・最終日pm5:00)
今回の個展は、「予感」をテーマに作品が描かれました。
須藤氏が生まれ育った赤城山の麓にある実家は、多少の開発はあるものの、現在も豊かな自然が存在し、それらを通して様々な気づき、様々な予感を感じさせてくれる風景が広がっています。
自然は大きく、広く、深く、時に怖く厳しく、時に優しい。
須藤の風景は、単なる心象としてのそれではなく、その懐の奥に入り込み、取り巻く空気や光、風の匂いや湿気、草木や動物によって生み出される様々な音。これらを身体全体で感じ、現場のそれに包まれながら、幾枚もの写生を重ねることで、はじめてイメージが顕在化する須藤和之の風景は、単なる空想的、心象的なロマンチズムの上に成立するものではなく、極めて現実主義的な真相の中から生み出される、理想を追求する風景であることを、発見していただけるだろうと思います。
まだまだ続く、人類が経験したことのない今日の状況を俯瞰しながらも、今も偉大なる自然を描き、更にもう一つ上の境地へ向かいつつある「須藤和之の世界」がそこにはあるようです。
本展では、この個展の為に描き上げた60号の大作から小品まで約20点を展示、ご高覧頂きます。
画廊主・梅津宏規
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「山のいのち」
P10 和紙・岩彩
2023
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きざし」
P8 和紙・岩彩
2023
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「春うつす」
F6 和紙・岩彩
2022
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「森うつる」
M8 和紙・岩彩
2022
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「しじま」
F4 和紙・岩彩
2023
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尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>http://ameblos.jp/suirancom/
須藤和之展2023DM-PDF
>須藤和之CV
2023年1月13日 0:15 - CATEGORY:
画廊翠巒
2023年画廊企画PART1
Re :もう一つの前橋の美術 2023
<創業 45周年からのはじまり>
居城達志・井田昌明・小野耕石・河内世紀一・木村真由美・小林達也・澤田志功・ 須藤和之
竹下修司・永井里枝・長沢 明・ 林 耕史・広沢 仁・藤原泰佑・三輪途道・山本豊子
2023年1月14日[土] ― 22日[日]
AM10:30-PM7:00(17日火曜休廊・最終日pm5:00)
1978年 10月に現在の地に株式会社すいらんを創業以来、 44年を経過し多くの皆様に支えられながら、2022年年9月で画廊翠巒 (株式会社すいらん )は創業 45年目に入りました。
先代梅津友三が創業し、伴い急遽私に フランスでアートを学んで来いという指令を受け渡仏。芸大大学院修了後、渡仏から7年後に帰国。すいらんを任され 37年が過しました。例年、新年 1月に創業当時から先代友三の友人であり、先輩である 故 久保繁造 画伯 による個展を開催。繁造先生がなくなられた後には、ご子息の繁氏の個展で引き継いで頂きましたが、 45年を あらたに、今後は新年の 1月には日々何らかの形で画廊翠巒にて発表の機会をつくって頂いている作家の方々のグループ展で一年を始められたらと考え、このタイミングであらためて「創業 45周年からの始まり」にしたいと思います。
2年前にアーツ前橋で開催した前橋の美術と連動して開催した展覧会を「 Re:もう一つの前橋の美術」の継続展として今後は毎年1月にこのような形で開催してゆく予定です。
画廊主・梅津宏規
居城達志 CV
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「Her chair 03」
S15 キャンバスにプリント アクリル絵の具
2021
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井田昌昭 CV
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「朝が来る」
F6 和紙、顔料、金箔、銀箔
2022
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小野耕石 CV
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「D.K.D.S.d. No.13」
38×28.5cm
油性インク、紙、アルミ、スクリーンプリント
2022
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河内世紀一 CV
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「Sounds, July.25.2022」
F3 パネル・紙・墨・色鉛筆・水彩・金泥・ペン
2022
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木村真由美 CV
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「カラ20160826(ウキヨタクシー )」
22×27.3cm シルクスクリーン・和紙・パネル
2022
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小林達也 CV
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「外へ話す/normal」
170×140mm
板に紙、鉛筆、色鉛筆、クレヨン
カゼインテンペラ、建材パテ、修正ペン
2020
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澤田志功 CV
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「モノリスの行方」
390×590×250mm
樟、黒檀、ブナ、アガチス材
2021
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須藤和之 CV
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「山の春」
F4
和紙 岩彩
2022
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竹下修司 CV
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「星月夜Ⅱ 」
F4
パネル 和紙 岩絵具
2022
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永井里枝 CV
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「3:07 a.m.」
F3
パネル、綿布、ピグメント、アルミ箔
2023
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長沢明 CV
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「アナトミー `23」
275×200mm
寒冷紗、石膏、岩絵具、アクリル
2023
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林耕史 CV
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「月が眠る山 2023 」
315x295x130 mm
楠 ス 、 タモ 、 金箔 着色
2023
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広沢仁 CV
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「放蕩息子 」
725×530mm
パネル、シルクスクリーン、蜜蝋
2018
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藤原泰佑 CV
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「天川大島町図 」
F6
パネル、和紙、アクリル、箔、顔料
2023
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三輪途道 CV
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「しじみの家族 おじい 」
17X29.5X28cm
脱乾漆 ,彩色
2022
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山本豊子 CV
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「月庭と遠近法 I」
310×310×20mm
パネル、紙、インク /コラグラフ
2022
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Re:もう一つの 前橋の 美術 2023DM
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>https://ameblo.jp/suirancom/
2022年12月10日 0:23 - CATEGORY:
画廊翠巒
尾花賢一 展
― ナイトライダー ―
2022年画廊企画PART11
尾花賢一 展
― ナイトライダー ―
「ナイトライダー#4」29.7×42cmインク、ワトソン紙 2022年
2022年12月10日[土] ― 18日[日]
AM10:30-PM7:00(13日火曜休廊・最終日pm5:00)
太田市出身、現在秋田公立美術大学助教で、第19回 令和3年度上毛芸術文化賞を受賞した尾花賢一氏の群馬初個展を開催します。
筑波大学芸術研究科油絵専攻修了後TDW ART FAIR審査員特別賞やLUMINE meets ART AWARD 2014準グランプリ受賞するなど活躍を続け、2018年アーツ前橋の地域アートプロジェクト:滞在制作を経て、翌年のアーツ前橋の企画展「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」に参加、彼のシリアスでありながら、実にコミカルで軽快なで奥深い世界に多くの人が魅了され、2021年には若手芸術家の登竜門と言われるVOCA2021にて、最高賞であるVOCA賞を受賞しました。
その後は、奥能登国際芸術祭2020+(石川)、「200年をたがやす」秋田市文化創造館、山形ビエンナーレ2022、国際芸術祭「あいち2022」、瀬戸内国際芸術祭2022と全国各地の代表的芸術祭に次々に招待出展され、この個展が本年最後の展覧会となります。
尾花の作品には、仮面をかぶった正体不明の覆面男がいたり、「表現の生態系」でみせた風男、「あいち2022」で見せたイチジク男などある種のキャラクターが登場し、その土地の営みや、伝承、土地の風景や歴史から生成したマンガ形式のドローイングや彫刻を制作され、虚構と現実を往来しながら物語を体感していく作品を探求しています。
今回の個展では「ナイトライダー」というテーマで群馬のあらたな切り口を見せてくれるのだろうと思います。
画廊主・梅津宏規
>尾花賢一CV
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「「森の奥、そして」
229×315cm インク、ワトソン紙
2018年
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「森の奥、そして」
77×48×22cm ェルトン、アクリル絵具
2018 年
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「ナイトライダー」
89×130cm インク、キャンバス
2022 年
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「ストリート」
17×17×44cm ジェルトン、アクリル絵具
2022 年
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「ナイトライダー#3」
29.7×42cm インク、ワトソン紙
2022 年
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尾花賢一DM
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2022年11月5日 0:17 - CATEGORY:
画廊翠巒
2022年画廊企画PART10
三輪途道 展
― 存在する者 ―
「しじみの家族 おじい」 17X29.5X28cm 脱乾漆、彩色 2021
2022年11月5日[土] ― 13日[日]
AM10:30-PM7:00(8日火曜休廊・最終日pm5:00)
3年ぶりの個展を開催します。
三輪途道は元々、木心乾漆、寄木による木造彫刻と言われる1200年以上前から日本古来の木造彫刻として伝承され、その多くは仏像彫刻として制作されてきた彫塑技術に、独自の彩色を施し今日の現代作品としてあらたな造形を生み出してきた日本有数の木造彫刻家として活躍してきました。
15年ほど前に「網膜色素変性症」と診断されて視力が次第に低下し、昨年に失明。それにより木彫制作が叶わない現在は、脱乾漆(だっかんしつ)と呼ばれる麻の一種のからむし(紵)を粘土で作った像の上に漆で貼り重ねる技法で、「張子の虎」のように内部が空洞で、1000年以上前から仏像制作などに用いられてきた伝統技法で制作を続けています。
これまで三輪氏の木心乾漆による木造彫刻を観た人は、そのあまりにも克明に刻み彩色され写実力に感嘆しつつも“作家の凄さはこの写実力ではなく、目で見えないところにあるその対象の本質を刻み、写し取るところに凄さがあるのだ“といわれ、多くの人々が共感してきました。
そして彼女がその視覚的写実力を失った今、作家が表現しようとする、見えないものの本質を、果たして私たちは感じ取ることが出来るのか、彼女の作品を通して、私たちの”見える“の本質が見透かされてしまうのでしょうか?。
画廊主・梅津宏規
絶対的な存在は確かにあります。
小手先の技が使えなくなった今、心の底から求めるようになりました。
上手くは作れません。
ですが、心は届くと信じています。
三輪途道
>三輪途道PF
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「存在する者」
82X67X64cm 脱乾漆
2022
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「泥団子少女」
30.5X52X44cm 脱乾漆
2022
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「存在の守人」
38X49X50cm 脱乾漆
2022
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「醬油せんべいⅢ」
9X47.5X41cm 脱乾漆
2022
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「Life あなたの居場所」
51,5×72,8cm 画用紙,クレヨン,パステル,鉛筆
2019
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三輪途道展DM
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます
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