2022年画廊企画PART5
- 垂直的 人間 -
「黄色い ランドセル 」 12 X 30X12 c m 木 、 岩絵 具 、 他 202 2
2022年6月11日[土] ― 19日[日]
AM10:30-PM7:00(14日火曜休廊・最終日pm5:00)
台湾やアイルランドなどでも発表し、高評を得ている前橋市ともゆかりのある作家で、長年各地の美大で後進の指導にもあたってきた実力作家・広沢 仁氏の2年ぶり7回目となる個展を開催します。
本展ではキャンバスにアクリルガッシュで描いたペインティング作品と彩色木造彫刻作品を中心に、これまで温めてきた新たな世界観をご覧頂くとともに、定評のある版画シート33点とドローイングブックの106点と22点の新作木彫とドローイングをご覧頂きます。
版画制作の題材として描いてきたドローイングから、版画とは異なるキャンバスに描いたペインティングと彩色木造彫刻は、写真的リアリティーより、あえて原始的、プリミティブな表現であることで、物事の本質や価値の在り方をストレートに問いかけ、即物的表現と共に、卓越したセンスに裏付けされた、力強く人間的な作品は私たちに、多くの問いかけをしてくれるのだと思います。
これまでの版画の世界とはまた別次元の「広沢 仁の世界」をゆっくりご高覧下さい。
尚、緊急事態宣言は解除されましたが、今後も新型コロナウィルス感染拡大防止に関する消毒殺菌、原則マスク着用などの措置は引き続き継続してまいりますので、ご理解ご協力の程お願い致します。
「川を渡る」 |
「ワニ」 |
「バス停」 |
「古い小径」 |
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>
https://ameblo.jp/suirancom/
2022 年画廊企画PART 4
伊藤みさき・佐々木菜摘・下田実來
2022年5月14日[土] ― 22日[日]
Am10:30 ―PM7:00 (17日 火曜休廊・最終日 pm5:00迄)
本年も「アマダレ展」を開催致します。東北芸術工科大学日本画領域の教授である長沢明氏が、この画廊翠巒で個展を開催したご縁から実現した、当画廊と長沢明氏による、東北芸術工科大学大学院日本画領域を修了又は在籍中で、今後の制作に期待を寄せる若手作家の選抜によるグループ展の第8回展です。
今年は昨年選抜された佐々木菜摘(大学院修士 2年在籍中 )が第 8回トリエンナーレ豊橋・星野慎吾賞展にて、大賞である星野慎吾賞を並み居る国内で活躍中堅作家を押しのけ、過去最年少受賞の快挙を成し遂げ、本展も引き続き選抜されました。そして、本年 3月に大学院を修了した二人、伊藤みさきは、第 14回西会津国際芸術村公募展・緑のかけ橋賞を受賞、下田実來は第 39回上野の森美術館大賞展・優秀賞 /フジテレビ賞を受賞するなど、在学中から様々なコンクールで活躍する期待の 3人による展覧会になります。
また開催期間中、作品の画廊展示風景をSNSで Youtube配信し作品鑑賞いただけますのでご利用下さい。
画廊主 梅津宏規
「アマダレ」 グループ展主旨
芸術の世界は必ずしも結果を伴うものではないが、たとえ結果がどうであれ、描き続けていくだろう彼等。一つの方向を向き描き続ける作業は、雨だれが石を穿つ様と重な、ときには「描くべき意味」を飛び越えていく。描くことが思考を超えた時にしか、見せることができない世界がある。私は芸術のフィールドに、そんなプレイヤーに立ってもらいたい。
またアマダレは「!」の別名であることから、彼らが自分の世界を求める中で見つけた「!」を、僕らにも見せる機会になってほしい。
長沢明
伊藤みさき
ITOW Misaki
実際にその地を訪れおこなう写生を基に、植物を取り巻く風景や生き物との関わりを描いています。
この世界の生きものたちは各々の時間を生きていながらどこかで関わり合い、鎖の輪のように繋がり廻っています。私たち人間も例外ではなく、動物や植物、虫たちの力を借りてその輪の中を生きており、この
感覚は便利な現代社会では感じることが難しくなっています。
写生帖と鉛筆を手に山へ入る時、私はその輪の中にいることを強く感じます。耳を覆ってしまうほどの川の音、土と木の間を通る風の匂い、動物の気配、すれ違う虫、これらは切り離された自然の世界ではなく、私たちが生きる世界と確かに繋がっています。
実際に体験し感覚を身体に刻み込む写生と、古くから自然とともにあった日本絵画より続く画材、技法を用いてすべての生き物たちと人が関わり合う『自然』という世界の表出を目指し日々制作しています。
佐々木菜摘
SASAKI Natsumi
私は別の生き物としてありたいという強い欲求があります。そこから、本来私たちはヒトという型に収まり切れない欲求を抱えながら生きていて、人間の在り方は私たちが想像する異星人のように多種多様であってもよいのではないか、と考えるようになり、動植物や虫の特徴と人体が融合した生命体を「リンジン」と名付け、理想の生命体として、普段私たちが意識しない物事の視点を未知生物に代弁させ表現しています。また、未知生物「リンジン」を、ある人物が作り上げた架空の物語としてではなく、私たちの知らないどこかの世界でありえた出来事として現実 世界に存在させたいと思っています。
見る人がその生物に入り込み、未知生物の視点を探求できるためのリアリティを表現するため、リンジンの「標本」では未知生物の皮膚の生々しさや、リンジンの世界はどのような見え方をしているのかを重点的に意識し日々制作しています。
下田実來
SHIMODA Mirai
目まぐるしく変化する日々の風景・失われていく人々の記憶をモチーフに、絵画を通して光を捉えようと制作している。
記憶をモチーフにする時に考えることがある。
私たち人間は、互いに何処かで境界線を持ちながら生物たちと交流を続けて生きている。時に協力しながら時に競争をしながらも関係性を持ち時間を共に作り上げる。しかし、油と水のように受け入れない関係もある。それらは、紐を作るために禍福を編み込まれるような形に近いと。またそれらは、実は表裏一体であるのではないかと。その中で自分たちが作りだした時の中で私たちは編まれ編み 込み、解かれ自分と
いう存在を見つけるのではないかと。そして自分がいる場所から光を目指して歩くのではないかと思う。
絵画を通して光を描き、これからを歩む人々の道を明るくしたい。
伊藤みさき >PF |
「 高知麻紙、墨、胡粉、岩絵具、 2021 |
「初夏の調べ 」 |
佐々木 菜摘>PF |
「はう(リンジンの胴体に描かれた絵) 」 |
「はせい(リンジンの足に描かれた絵) 」 |
下田実來>PF |
「抜け道 」 |
「沖に 」 |
尚、他作品や個展会場動画などは以下のブログからご覧頂けます>